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江崎さんからのお答え

『 １）歯根迷入は良くあることなのでしょうか？
（回答）下顎水平智歯の抜歯は難易度がとても高く、その理由として
�@歯槽骨のなかには大きな神経血管（下歯槽管）があり、親不知の生えているすぐ下を通り、その神経を傷つけると顎に麻痺が出たりするので慎重を要します。
�A歯が真横に生えているので抜く為には歯を細かく削って抜くか、周りの骨(歯槽骨)を削ってとりやすくして抜くか、または両方歯と骨を削って抜くかになります。それゆえまわりの歯周組織（歯肉、骨、etc.・・）にも損傷を与えることになり、強い痛みや腫れが何日も続いたりします。�Bそれだけではなく口の中で一番見えにくい奥のところに生えている為また抜歯時には出血もあるのでとにかく見難く、このようにちょっとした事で、根を見失ったりします。
２）摘出手術での「行方不明」なんていうのも、良くあることなのですか？術前にレントゲンも取っているのに…・・・よくあるかどうかはなんともいえませんが、良くもあるとも少ないともいえません。日常抜歯をしている（水平埋伏知歯を含む）一臨床医からの推察ですけど、たぶん今はその根は骨と軟組織の間に挟まっていて、口腔内や首の組織が動くのでそれと一緒に移動したりするのでしょう。それゆえ設備の詳しいことは分かりませんが、全身麻酔だと患者がいつでもレントゲンを撮れる環境ではなく？逆に口の中からのやり方だったら根が再度行方不明になっても患者がレントゲン室などへ移動でき、レントゲン写真（パノラマ撮影、頭部断層撮影など・・）を撮り、根の位置を確認できるよう局所麻酔（全身麻酔ではない）を使い、トライしてみたらどうかと思うのですが・・・・・しかし切開するところが大きいとやはり全身麻酔になってしまうでしょう。このごろは持ち運べる訪問歯科診療で使うポータブルのレントゲン撮影機がでているのですが、使える場所が国で指定されてはいますが、急を要するなら全身麻酔下でそれを使用できるところで手術はできないものでしょうか・・・
実際診ていないし、実際立ち会っていないのでどのような環境かはわからないので確実なことはいえません。
奥様のご苦痛、身に染入ります。
一日も早いご回復お祈りします。
』