髪の毛は、体の状態をそのまま映し出すものであって、ストレス・食生活・睡眠 不足・どこかしらの体の不調(内臓など)、このようなことが要因となって抜毛・ 薄毛を引き起こしたり、他にも遺伝性のものであったり、一時的なものであっ たりもする。

髪の一生『ヘア・サイクル』
健康な髪の寿命は、平均、男性で3年〜5年、女性で4年〜6年。自然に抜 け落ちて新しい髪に生え変わっていく。1日に50本〜100本ぐらい抜ける。

[ 髪の生え変わる周期 ]
・成長を続ける「成長期」
・成長が止まって抜ける準備に入る「退行期」
・完全に成長が止まっている「休止期」
大きく分けてこの3つの周期を繰り返して髪は生え変わっている。

Q, 髪は1日どれぐらい伸びる?
・髪は1日に0.35・伸びていると言われている。
一ヵ月で約1cm、一年で12cm伸びると言われている。



脱毛症の種類

男性型脱毛症>>
いわゆる「若はげ」と言われるもので、症状としては、前頭部から後頭部にかけて脱毛したり、前頭部が後退していくのが特徴。しかし原因はいまだに解明されていない。禿げている人の頭をよく見てみると、ウブ毛のような細く短い毛が生えている。通常、抜け毛は髪の成長が休止期に入ると起こる。しかし毛周期が短くなると、成長の途中の太くて立派な毛までが抜けてしまい、さらにこの傾向が続くと、毛が立派に成長する前に抜けてしまう。結果として生えているのは細く短い軟毛ばかりになってしまう。これを軟毛化現象と呼ぶ。

[ 軟毛化現象簡易チェック ]
・お風呂で抜けてしまった髪を根元を押さえて引っぱってみる。極端に短い髪があったら要注意!
・ おでこに皺を寄せてその上に人さし指を当てる。指に髪の生え際が当たらなくなったらまずいでしょう…
軟毛化現象がある程度以上に進むと、一般的にいわれる「はげ」になる。これは男性に限らず女性にも見られる現象。ただし、「はげ」は男性ホルモンとつながりがあり、男性ホルモンの少ない女性は禿げ上がってしまうことはない。

円形脱毛症>>
突然、円形、楕円形に脱毛する。原因としては、自律神経失調やストレスなど、神経的、精神的な要因も深く関与していると言われている。普通、2〜3ヵ月で治ることが多いが、治療法としては、精神的な要因、ストレスなどを取り除いてやることが大切。

粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)>>
フケが原因となる脱毛症で皮膚の新陳代謝が活発になり過ぎ、フケが異常発生する。そのフケが毛穴に詰まり、毛が生えにくくなってしまう。(正常な細胞が角質層に達するまでは、約2週間ほどかかるが、フケになる細胞は7〜8日と短い期間で角質層に達する)



薄毛(これら以下のものと、薄毛との関係)


《海草類》
「髪にワカメなどの海草類は良い」とよく言われるが、海草を食べたからといって、毛が生えてくるということはない。髪はタンパク質でできているため、髪の素材となる部分のタンパク質を摂るほうがよい。(ただし片寄り過ぎても良くない)血行を促進させる頭皮のマッサージなどで髪に十分な栄養を行き届かせてあげることが大切である。

《お酒》
髪はタンパク質でできているため、身体の中でタンパク質を作る肝臓が、飲みすぎで痛めてしまうと、タンパク質を十分に作れず、髪に栄養が不足してしまう。飲みすぎには注意が必要!

《髪の毛を束ねる》
髪の毛を強く引っぱるという行為は、髪に負担をかけるため良くない。髪を引っぱることで頭皮に緊張がかかり、血行が悪くなる。引っぱった状態を長い時間続けないようにする。

《気になる抜け毛》
抜け毛を気にし過ぎてストレスを感じているようならば、要注意!緊張した状態が続けば、血管が収縮して血行が悪くなり、酸素や栄養が髪に行き届かなくなる。血行を促進させるマッサージは、毎日洗髪後に行うと効果あり!

《パーマやカラーリング》
パーマや脱色などで髪の毛自体が傷むことはあるが、パーマ液や毛染め剤などは、毛自体に働くもので毛根には直接働かない(影響ない)ので関係ない。

《毛深い》
男性ホルモンは、身体の体毛(胸毛やスネ毛など)の成長を促進させる働きがある。思春期になるとヒゲなどが発達するのも男性ホルモンの作用である。しかし、頭髪にかぎっては反対の作用を示し、成長を抑制させる働きがある。(なぜ男性ホルモンがそのような作用を示すのかは、解明されていない。)

《帽子》
髪を不潔にしておくことが抜け毛の原因となる為、常に清潔な状態を保てば、帽子をかぶって髪の毛が抜けてしまうことはない。毛根には何の影響も害もない。(風通しの悪いものを被りっぱなしの場合は、風通しが必要)

《辛いもの》
辛いものを食べると頭皮に汗が出やすくなるが、辛いという刺激は、毛根 に何の影響も与えないので害はない。